左耳のこと

皆さん今晩は。

札幌に帰ってきました。

そして3月5日(土)はCOLONYSoul mArk If me企画、報いのない前進 VOL.2です!

この「報いのない前進」というタイトルは私の10年前に卒業したアートスクールの卒業制作の詩集のタイトルでもあり、同じく10年前に主催したSoul mArk If meの初企画イベント(2001年5月24日、BESSIE HALL)のタイトルでもあります。

前回は"かね”の当時所属していたバンドも出演。
当時のSoul mArk If meバンドのキーボードは石尾真弓さんだったし、ベースは先日たかのやでギター&コーラスをしてくれたマローン。ギターは私の音響の先生のモリタタケフミ氏だし、今思うとほんとに凄いライブでした。


・・・あれから10年。


新しい仲間と共に。
新しい歌も、そして、技術不足で当時は表現しきれなかったこれまでの歌も、共に。

是非!


しかも、今回のライブでしばらくSoul mArk If meバンドはお休みするかもしれません。


実は私は3月14日に左耳の手術をします。


幼い頃からずっと聞こえていなかった左耳(微かに高音だけは聞こえるのですが)。
どこへいっても原因不明、回復不能といわれた左耳。

音楽や仕事で、学校で。
外からは見えないだけにあらゆるシーンで誤解を生んだ。
怒りと悲しみと嘆き、そして失望の涙を何度流しただろう。

右耳への過剰な負担。一時期は酷使し、ずいぶん痛めつけてしまった。
今はいかに耳を休めるか、それが最優先。

軽い言語障害を克服するため口腔筋機能回復トレーニングにも励んだ。

限られた時間しか向き合えないだけに、音楽は自分にとっては特別で尊いもの。
特に歌は。



そして3年前、神奈川のとある耳鼻科の存在を知った。

神の手を持つといわれる医師に会ったとき、それまで一流といわれていた医師とは次元が違うと感じた。

私はこれまで人生を変えるような出会いを何度かしているが、彼も確実にそのひとつだと直感した。

彼は超一流だった。

聴力検査やCTなど一連の検査(特別な検査はしていない)を終え、データを見ながら彼は原因の可能性を私に告げた。

事故。

生まれつきの難聴だと思いこんでいたが、そうではなかったらしい。外傷がありそうな骨がありそうとのことだった。

鼓膜も正常、神経も正常。
・・・しかし、その間をつなぐ骨が砕けていた。

0歳の時、私はベビーカーごとデパートの2階から落ちたことがあり、顎をぶつけ、大怪我をし手術をしている。

私は、そのとき以来大きな事故の経験はない。
当時は顎だけの損傷と思われたが顎間接やその近くの耳の骨もやられていた。

駄目になった骨を除去し、セラミックに置き換える。
そうすれば聞こえるかもしれない。

27年目にして初めての微かな希望だった。

手術は3年半待ちといわれ、定期的に聴力検査をしながら順番を待つ。

そして、3月14日。
思いの外、早めに順番は回ってきた。

いざ決まると、全身麻酔の手術への恐怖感の方が勝ったりしたけど、大丈夫。

回復の可能性は五分五分。
耳を切開しても、なにもできないで閉じる可能性も高い、といわれているけど。

チャレンジ。
恐れずやってみよう。
今までを手放そう。

未来は確実に広がっている。

今は沢山の人たちに守られ生きているから。
大丈夫。


大げさだけど、生まれ変わる。
もしかしたら、今までみたいに音楽ができないかもしれないけど。

信じて!進んでいきます。


そんな諸々の思いを込めた企画ライブ。


自分自身と、人間と、そして世界ととことん向き合った音楽。
それがSoul mArk If meです。

目を逸らしてしまいそうな苦悩や痛みや矛盾。
飲み込まれてしまいそうな現実の闇。

目を凝らしたとき、新しく見えてくるものがあるはずです。

Soul mArk If meの音楽はその手助けをできると信じています。


3月5日(土)、私も、皆さんも、新しく生まれ変わる記念日にしませんか?






●3月5日(土) 【報いのない前進 vol.2】

COLONY (札幌市中央区南7条西4丁目LC拾壱番館地下1階)
Soul mArk If me主催 全面禁煙ノンジャンルイベント
OPEN 17:00 / START 17:30
※私達はトリで20:50からです。
前売 \1,000 / 当日 \1,500 ※別途ワンドリンク\500
(ソールマークイフミーを見に来ましたで前売り料金になります。)
出演:Soul mArk If meバンド, K's, 石尾真弓, 狂った太陽(苫小牧), ムックリタッチアンドミー, 黒猫クレズメル

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コメント: 1
  • #1

    藤村正行 (水曜日, 27 11月 2013 00:43)

    今晩は、藤村正行です。私同じように左耳が聞こえなくなりました。今あなたの話しを読んで十一年も経ってるけど、手術成功しましたのでしょうか、続きを聞きたかったです。